憲法九条の会・生駒

「前田先生の憲法学習会」のまとめ

与党が4月中旬の衆院通過の画策を強めている、
緊迫した状況での学習会でした。
2007年3月24日(土) 図書会館大会議室
講師 :前田 徹生先生
"改憲に関する手続き法案"についての講義
会員外から20数名、広島の方も参加されました。


演題 :「改憲への重大な布石 --国民投票法を検証する--」
参加者(確認できたのは58名)
感想文 (11通)
募金 38600円(22余人)。



生駒で創っている「九条グッズ」も展示紹介
講師 前田徹生氏 (「憲法九条の会・生駒」呼びかけ人・桃山学院大学教授・憲法学者)

感想文
○ 大変明快な話で、よくわかりました。
○ 時宜を得たよいお話でした。会としても適宜このような催しをお願いします。
○憲法とは何か? という、基本的な問題を教えていただいたことが、私にとり、一番大事な事でした。 この基本から判断して考えていくことが、大切と思い至りました。
○改正の内容について、知ることができた。
○「広報協議会」についての質問が出ておりましたが、他の団体発行の資料によると、この協議会は所属議員の比率に応じて構成されるとのことです。つまり、改憲派が多数の協議会になることは明らかで、そこが改正案の広報をTVと新聞にPRすること、これについては国のカネでやるから、無料だというのです。まったく国民をバカにした話です。
○憲法って、何なのかの原理をもう一回勉強しました。憲法改正手続きのこと、国民主権、人権の姿が現れるように思いました。
○改めて現憲法の意義がわかり、国民投票法案と憲法(改正)案の危険性がわかりました。広く職場で地域で、その中味と現憲法を守りましょう を広げていかねばなりません。
○政治権力のカラクリを国民は見抜くことができるのでしょうか。軍事ではなく援助を持って国際こうけんすることが平和への道であることを痛感致します。
○少し遅れて来て、申し訳ありませんでした。会場に入ってイキナリの話が「一括投票」の件だったので「そんな無茶な!」と、びっくりしました。国民投票が問題になっていることは知っていましたが、まさか、こんなにトンでもないものとは・・・。これで九条が変えられたら、たまりません。先生が最後におっしゃった軍事力の限界性、問題性については、真にその通りと思いました。今日は図書館で「戦争で死ぬということ」(岩波新書)を借りて来た所です。戦争を知らない世代の私たちは、次の世代のためにも学ぶことが必要です。
○アメリカへの盲従は危険だ。憲法は時間をかけて議論すべきだ。国民投票法案も時間をかけて議論すべきだ。以上のことについて確信が持てました。ありがとうございました。
○ 憲法第99条に「・・・国務大臣や国会議員・・・は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」と決めているのに、政府や議員が改憲案を持ち出すのはおかしいと思っていました。改憲を主張するなら「野に下って、一国民として」発言するべきだと思います。先生のお話で確信を持てました。ありがとうございました。


講演要旨
 安倍内閣は、「憲法記念日までに国民投票法案を単独与党でも成立させたい。」という強硬な姿勢で今国会に臨んでいます。世論調査(3.13朝日新聞)では、「国民投票の手続きを定める法律をつくることは必要か」に68%の支持を集めています。国民が改憲手続き法が必要であると判断するのは、真っ当な考えです。しかし、法案を提出しているのが、結党以来党の綱領に改憲を掲げている自民党ですから、慎重に法案の内容を見ておく必要があるとされました。
 憲法とは何か。「権力を縛りつける鎖」(フランス人権宣言)である。「自由な政治は、信頼ではなく猜疑(さいぎ)にもとづいて建設される」(ジェファーソン)ことを確認しておきたい。自民党案をみると、公権力を拡大し、国民の自由・権利を縮減する方向での改憲になっています。国民の権利を保障するという憲法の原則から逆行する行為である。
 国民投票法案の検証
(1)国会による発議 
 @憲法改正の特殊性を考えると、内閣による発案は排除し、国民発案こそ考えるべき!
 A議決の際の「総議員数」とは、法定議員数とすべき!
  「総議員」の意味は、法定議員数衆議院480,参議院250とすべき。在籍議員数では不適切。
(2)国民による承認
 @一括投票で国民の意思をきちんと反映できるのか!
  一括投票を検討?国民投票に係わる憲法改正案毎に1人一票といっているが、不明。
 A有権者の範囲が狭すぎるのでは?
  衆議院議員及び参議院議員の選挙権を有する者。世界の動きは18歳以上。
 B最低投票率の制限のない有効投票の「過半数」では、少数の賛成で改憲が可能!
  与党案は、「有効投票総数」の過半数、最低投票率なし。国政選挙の投票率を60%  とすると30%の得票で、改憲が行われることに。
 C発議から投票までが短すぎ、国民が十分に論議すし検討する機会を奪っている?
   発議後投票まで「60日以後180日以内」。少なくとも180日以上は必要。
 D改憲案の中身についての報道や論議が大幅に規制されている。
   メディアに対する規制。世論調査などの「予想投票の公表の禁止」、「新聞紙又は雑誌の『虚偽』報道等の禁止」、「市民意見広告など新聞紙又は雑誌の利用等の制限」、「『虚偽』放送等の禁止」等、罰則つきで規制。逆に有料テレビ広告などはルールを決めておらず無制限になるおそれ。
 E国民の政治的言論活動を萎縮させる
  国民投票運動に対する規制。外国人、公務員、教員。「教育者は、学校の児童、生徒  及び学生に対する教育上の地位を利用して国民投票運動をすることができないものと  すること。」自由な政治教育活動の制限。
 安倍政権は、憲法という鎖によって縛られた権力、その鎖を緩めて自由になろうとしています。特に軍事権力の解放を目指しています。しかし、軍事力の解放はイラク戦争をみても明らかなように、殺戮と破壊の連続、敵味方の二元論にいきつき、国民の「生命・財産」そして、自由は守れないのです。軍事力を保持するには金がかかり、軍事力をコントロールする困難性は明らかです。軍事力のもつ限界と問題性を国民のものにし、九条を輝かせるときです。                        (文責 西浦弘望)





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