憲法九条の会・生駒

≫≫前田先生の憲法学習会≪≪
生駒市民の一人ひとりが、憲法9条のことを語れるようにと、昨年
前田先生の憲法連続講座(全3回)を開きました。のべ217人
が集まり、大変好評でした。今年も前田先生の憲法学習会を
開きました。秋の臨時国会では、教育基本法改正や国民投票法の
審議が予想されます。なぜこのようなことが起ってきているのかを、
アメリカの対日政策から学びました。
参加者は65名でした。
What  is  アメリカ? 今、直視するべきテーマです。
レジュメにそって報告です。
第二回 憲法学習会
2006年10月1日(日)13:00〜
中央公民館小ホール(3階)
テーマ「第九条とアメリカの対日政策」
副題「米軍再編問題を中心に」
講師 前田 徹生先生



みんなで唄いましょう!!平和は歌から・・・

 憲法9条とアメリカの対日政策
            〜米軍再編問題を中心に〜

講師 前田徹生氏 (「憲法九条の会・生駒」呼びかけ人・桃山学院大学教授・憲法学者)

前田先生のお話を、レジュメにそって報告します。

2005年10月、日米安全保障協議委員会で、「日米同盟:未来のための変革と再編」が協議され合意事項が発表されている。

主な合意事項は、
@普天間飛行場の辺野古移転。
A米軍及びその家族のグアムへの移転費用102,7億ドルの内、60,9億ドルを日本が負担。
Bキャンプ座間(相模原市、座間市)へ、2008年度アメリカ陸軍第1軍団司令部を移転。
(海軍司令部は、すでに日本にある)
C航空自衛隊航空総隊司令部を米軍横田飛行場に移転、第5空軍司令部と併設する。
(自衛隊が米軍に従属する)
D厚木基地の第5空母航空団を岩国基地に移転。タッチアンドゴーの夜間訓練。
(従来の米三基地に、自衛隊の六基地が加わる)
??? 海上自衛隊に続き航空自衛隊も米軍に従属することになると、自衛隊はベトナム戦争における韓国軍=米軍の下請け、の役割を担うことになる。

ベトナム戦争以降、アメリカ国内では、アメリカ人の戦死者を出さない平和運動の広がりの中、アメリカ軍に戦死者を出さない戦争。⇒ 他国の軍から戦死者が出てもかまわないと、戦略が変わっている。

日本を東アジアなどの前線基地とする米軍再編は、住民不在の頭越しで進められ、住民は反発している。住民投票で受け入れ反対など、今後の展開は不透明だ。

U 米軍再編問題の背景     アメリカの「覇権」主義
(1)冷戦後の対日政策
 ブッシュ:「成長のための日米経済成長パートナップシップ」、毎年日本政府は米国政府要望書を突きつけられ、その達成度を確認されている。米国のねらいは、情報の非対称性の除去にある。日本市場における情報がストレートに米国に届くシステムの構築にある。日本企業の盛衰状況が手に取るようにわかることが、日本市場への参入のチャンスになる。
(2)冷戦下の対日政策
 アメリカは、共産圏への対抗策として、アジアで日本の経済発展を図る。対米追随が日本の経済成長の基盤となる市場の獲得につながった。利益配分にありついていた。米国政府は、米国企業にできるだけ日本製品を輸入するようにと命じている。
 @日本国内の革新勢力の存在がアメリカの対日軍事要求を抑制した。
 A東アジアにおける日本の戦略的重要性
 冷戦下のアメリカの歴代政権は、日本を資本主義のモデル・ケースとする。輸出主導型の経済成長を後押しした。(50〜75年)

 アメリカは、CIAの対日工作資金を使い、歴代の自民党の選挙勝利を後方支援していた。
 戦後、天皇制は維持されたが、再び侵略行為をしないというアジアの国への約束が9条。アメリカもこの姿勢を崩すわけにはいかなかった。経済発展に力が注がれることに。

V What is アメリカ?
 1961年1月アイゼンハワー大統領の退任演説で、軍産共同体への警告を述べた。アメリカを動かす力として、大統領や議会ではなく、@軍、Aそれに属する情報機関、B「パワー・エリート」(血筋による閉鎖的ネットワーク)の存在を指摘。まさにその通りになっている。ブッシュを支持する軍事産業の存在。
 
アメリカは軍事帝国主義にある。「帝国」とよび理由は、「世界中に自国の軍隊を展開し、他国の犠牲をかえりみずに資本と市場の力で思い通りに世界経済を統合しようとしている。」2002年9月20日公式文書「アメリカ合衆国国家安全保障戦略」よれば、「アメリカは自国の安全に対して脅威となると判断した世界のいかなる政府を打倒する一方的な権利を持っていると宣言」。先制攻撃も認めるということ。攻撃可能性のある60カ国のヒットチャート(ならず者国家は3つではなかった)。
 
アメリカは唯一の超大国として覇権を追求し、アメリカ型の資本主義をおしつけ「グローバリゼーション」を追求しているが、こうした展開は報復が必至だという。9.11の同時多発テロはこの考えを、現実のものにした。
 
アメリカは、2025年頃には中国が、経済大国として脅威となると予測し、アジア諸国の牽制から日本へ集団的自衛権の行使を求めてきている。

W おわりに
 戦後の日本のナショナリズムはアジア諸国とアメリカの間にあってある法則性の下にあった。
@アメリカに従属、
Aその代償として「日本の誇り」を追求する。
Bその結果、アジア諸国との関係が冷却
Cますます対米従属に傾く。
 しかし、安倍政権のいう「美しい国日本」、日本の伝統、独自性、復古的なものを追求するながれに至ることは必然である。しかし靖国神社問題は、アメリカにとっては別のこととなる。アメリカにとっても自らがおこなった東京裁判を否定することになり受け入れられない。よって、何度も高官により靖国問題の解決が指摘されている。
 安倍政権が誤って日本の独自性を主張し、集団的自衛権を行使する国となることは、一方でアメリカを攻撃可能性のある国としてリストアップされることになる。どちらが危ういか。9条を掲げ平和国家の建設を目指すことこそ日本の理想の国家に向かう。

 前田先生のお薦めの図書
  原田武夫『騙すアメリカ騙される日本』ちくま新書 2005
  春名幹生『秘密のファイルーCIAの対日工作上・下』共同通信社 2000 
  チャルマーズ・ジョンソリン『アメリカ帝国への報復』集英社 2000           
                                                                                     (文責 事務局)2006/10/13



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